ボタニカルアートの、「どうして?」



ボタニカルアートを見た人から、よく聞かれる事。

どうして背景は白のまま?
背景を塗ってはいけないという訳ではありません。背景を塗ったり周辺の風景を描く方もいます。野の植物を周辺の背景と共に全部描いた絵などは、まさにその植物が育つ自然環境を示したものだと思います。
でも、白地のままの絵が圧倒的に多いですね。これには二つの理由があるのではないかと私は思っています。
ボタニカルアートのはじまりは紙にペンで克明に書いた解説図だったので、元々白地だった事が習慣として影響しているかもしれません。
もう一つは、細部をよく観察してその姿を伝えるのがボタニカルアートなので、植物を描く事に全力を注いで背景には手を付けないというのが大きな理由ではないでしょうか。

どうして花瓶を描かないの?
たしかに。多くのボタニカルアートの画面では植物が空中に浮いているみたいですね(^^;)。
花瓶や植木鉢などを描かない理由は、ボタニカルアートは植物学の絵なので人工の物は描かないという考え方があるからです。
但し、物によっては植物以外の物を描かないと困ってしまう場合もあります。支柱にクルクルと巻き付きながら伸びる植物がありますし、棚を作ってそこからたれ下がる姿を鑑賞する植物もありますよね。どうしても必要な時は支柱や棚を書く事もありますが、植物以外は軽く書いたり塗り残したり、皆さん工夫していらっしゃいます。

どうして水彩絵の具なの?
「いろいろな画材を使ったけれど、自然界の透明感ある色の美しさや繊細さを表現するには水彩絵の具に勝る画材は無い」
こういう言葉を書いている画家がとても多いです。
ボタニカルアートに限らず、花の絵を描く画家の多くが水彩絵の具で塗るのは、これが理由かもしれません。

基本的に、原寸で書いています。
実物の大きさの通りに書きます。つまり原画を見れば形や色だけでなく大きさもわかる訳ですね。ですから茎が長〜く伸びるものは真ん中で切った姿を想定して、上と下の部分に分けて並べて描いたり、大きな花木などは一枝だけ描いたりします。
細部を説明するためにメシベやオシベを拡大して描く時がありますが、そういう時は何倍に拡大したのか書いておきます。
世界には巨大な花もあるので、逆に数分の1に縮小して描く場合もあるのではないかと、私は想像します(^^;)。

他にも思い出したら書き加えますが、あまり窮屈に思わないで下さいね。
いずれも誰かが規則を決めた訳ではないし、従わないと罰せられる訳ではないのです(笑)。
植物の姿をより伝え易い描き方として先人達がはじめた方法が習慣として残っているのではないでしょうか。
とにかく植物を自然のままに、その植物を知らない人にも伝えられるように描くのがボタニカルアートの基本だと、私は考えています。


最初は鉛筆で書くのですか?何で塗っていますか?なども時々聞かれます。

はじめてのボタニカルアートの描き方



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